「やりたいことを見つける」―。そのために何が必要でしょうか?
自分を知ることは、その第一歩になります。案外、自分のことは自分でもよくわかっていないもの。しかし、夢中になれるものがないと思っていても、よく考えれば、人より好きだったり、詳しく知っている何かがあることでしょう。
現代は、世界中の情報を瞬時に入手できるネット社会。そこから生まれる新しい仕事やビジネスチャンスもあります。新しい仕事とは、思わぬ発想や時代をかぎ取る嗅覚がもたらす、いわば可能性の広がりです。
自分を知ることは、自らを再発見するきっかけでもあり、やりたいことに出会える可能性を広げる機会にもなるでしょう。
やりたい仕事がわからない人のパターン
やりたいことを見つける手立てを、仕事の面から探ってみましょう。まずは、やりたい仕事がわからない場合の対処法を、タイプ別にご提案します。
とにかく失敗したくない「慎重タイプ」
「失敗できない」「失敗したくない」という思いが強すぎるため、あらゆる場面でこの感情が先に立ってしまう。よく言えば、慎重派。悪く言えば、身動きが取れない―。
このタイプの人は、一見堅実ですが、フットワークが重く、やりたい仕事に向けてなかなか決断できません。こうした傾向は転職経験が少なく、社会人になりたての若い世代に多いといえます。
ある意味、若さの長所である「思い切りのよさ」や「チャレンジ精神」が発揮できず、チャンスを活かせずにいます。“失敗したら次”くらいの気持ちで向き合う度胸が、大きな可能性を引き寄せるきっかけとなるでしょう。
転職がクセになってはいけませんが、準備段階は様々なことができます。サイトで情報をチェックし、自分なりに方向性を固め、履歴書を書いたり、採用担当に話を聞いてみたり。動き出す前に必要になる具体的な行動を起こしましょう。
自分の長所がわからない「器用貧乏タイプ」
たいていの仕事は無難にこなせるため、面白みが感じられず、達成感もない。そんな日々の繰り返しが続くと、だんだん仕事に飽きてきてしまう…。しかし「他に適した仕事があるはず」と考えても、自分の得意や強みがわかっていないので、判断や決断ができない―。
このタイプの人は、ぜひ「自分の強み」を突き詰めてほしいです。大好きで頑張れることの中から、「それらを極める」というチャレンジをしてみましょう。
昔から「手に職をつけると強い」といわれます。しかし、だからといって何か資格を取得しても、持っているだけでは意味はありません。手にしたスキルを深めていくことで専門性が高まり、自分だけの大きな強みとなります。
これは「極める」ことへの大きなステップです。その積み重ねにより、年数を経るにつれ、「その人にしか出せないクオリティ」はさらに深まり、自らもやりがいや達成感を感ることができるのです。
「できる仕事」ではなく「やりたい仕事」を見つけるために、自分の得意を伸ばしたり、関心を深められる仕事は何かを知るところから始めましょう。
自分の場所はここではない!「変身願望タイプ」
今の仕事は自分に合っていない。他のことならもっと輝ける…。だから転職したいのだが、「より能力を発揮できる場所って?」「発揮する能力って?」の答えが見つからない。本当に転職する行動力が自分にあるのだろうかと躊躇し、なかなか踏み切れない―。
このタイプの人は、仕事を変えることに不安を感じています。そして「今の仕事は合っていない」という思いにも実は確信がないのです。大切なのは自信のなさを解消すること。とりあえず目の前の仕事に集中してみましょう。
没頭して取り組むと、今まで見えなかった一面が見えたりします。その過程で思わぬ醍醐味を見つけ、そこから自分の能力が引き出され、やりがいにつながることもきっとあるでしょう。
反対に、成果がなくてもいいのです。懸命にやった結果、“やはり向いていなかった”ことが確認できるのですから。転職への不安は解消し、次への一歩が自信を持って踏み出せます。
「ここは本当に自分の場所なのか」をはっきりさせるために、今の仕事をきちんと知ることからスタートしましょう。
やりたい仕事を見つける方法
1. やってみたいことを書いてみる
ここで、やりたい仕事を見つける一歩として、自らの思いを整理していきます。文字にすると客観的に自分を見つめ直すことができるので、実際に紙に書くのが有効です。
しかし、いきなり「やりたい仕事」を書こうとしても、思いつかないし、気持ちの整理にもなりません。手始めに、クイズや心理テストをやる感覚で、次の質問に答えてみて下さい。
(1)もし、神様が成功を約束してくれるなら何がしたい?
理想と現実とのギャップはとりあえず置いておき、願いが何でも叶うなら、どんな仕事がしてみたいですか?
ゆっくり思い返してみて下さい。
子どもの頃、なりたかった職業は何でしたか?友だちと一緒に過ごし、いろいろな話をし、誰かに影響を受けたり、勉強していく中で、どんなことに憧れたでしょうか。そのために、何かで調べたり、先生に話を聞いたり、もしかしたら、目標に向かって努力した時期もあったかもしれませんね。
いつしかどこかで努力をやめたり、諦めたりしなかったでしょうか。どうして諦めたのでしょう。「夢は夢」だから?
さて、神様が成功を約束してくれています。実現できるかは別にして、何でも夢が叶うとしたら、あなたはどんな職を選ぶでしょうか。
ここでも大切なのは、「できる仕事」ではなく、「やりたい仕事」を思うこと。しがらみや思い込みを外し、すべてを選択肢に入れて下さい。「何でもできる」と聞くと、ワクワクしてきませんか?
理想の仕事を見つける術は、この中にあります。まずは無意識下に眠る、自分の「夢中になれるもの」を呼び覚ましてみましょう。
(2)もし、神様が成功を約束してくれるなら、今日からどんな行動をする?
この問いに答えることで、文字通り、今日からすべき行動が見えてきます。そしてその行動は、本当に神様がいないとできないでしょうか?
再び、ゆっくり考えてみて下さい。
意識していないかもしれませんが、恐らく多くの人が今の日常になぞらえて具体的な行動をイメージするでしょう。それは気持ちの切り替えかもしれませんし、今の生活でルーズな部分の改善かもしれません。
毎日運動をする。
習い事をして自分を高める。
これらは些細な例ですが、間違いなく前向きな行動です。
あなたが思い浮かべた事柄も、少し頑張ればやり遂げられることの積み重ねのはず。みんながうらやむような仕事に就いた人も、きっと小さな努力を繰り返して夢を叶えたのですから。
(3)もし、お金に困らないとしたら、どんなことがしたい?
お金の悩みはどこまでいっても尽きないものです。そのため反対に、「お金に困らないとしたら」という視点で物事を考えることは、新たな着想を得るヒントになります。
お金を稼ぐことは、働く理由の一つです。しかしそれが最終目的になっては、稼げる仕事しか候補に挙がりません。やりたい仕事をするという意志の中にある、ワクワクするようなエネルギーがここにはほとんどありません。
始める前から「これは稼げるだろうか」と考えて躊躇すると、成功するものもうまくいきません。持っているエネルギーを開花させれば、きっとお金はついてくる―。そう考えて果敢にチャレンジすることで、かえって物事はうまく運ぶともいえるでしょう。
「お金に困らないとしたら」という発想は、お金を抜きにして興味に向かって邁進することで、手に入れることができる可能性なのだということもできますね。
(4)やりたいこと、ワクワクすることを「100個」書いてみる。
自分で可能性を閉ざしてしまっては、何も生まれず、やりたいことも見つからないでしょう。
・大変なことは避けたい
・お金は稼げるのか
・私にはできるわけがない
こうした後ろ向きな不安や、始める前から決めてかかる思考が、やりたいことへの妨げになります。
頭でっかちでは人生はつまらないし、同じ失敗を繰り返してしまいます。「楽しそう」「できるかも」と、感覚で嗅ぎ取り、ポジティブに向き合う気持ちを大切にしてほしいものです。
ここでは、やってみたいことを具体的に考えてみます。何でもいいので、自分がドキドキ・ワクワクすることを100個書き出して下さい。
もちろん100個以上あっていいです。でもどんなに小さなことでもいいので、頑張って100個は挙げてみましょう。思いつかなければ、ひねり出すくらいの勢いで…。自分の楽しみですから、楽しんで考えて下さい。
誰に見せるわけでもないので、人にはいえない秘密でもOK。そうすることで、おぼろげながらも自分の姿や目指すものが見えてくるでしょう。
(5)子どもの頃、大好きだったことは?
あなたはどんな子どもでしたか。何が好きで、熱中していたことは何でしょう。
家で本を読んだり、ゲームをしていることが多かった?
いつまでも記憶に残っている幼少時代の毎日に、思いを馳せて下さい。その経験の中に、あなたのやりたいことを実現するヒントが隠されているのです。
私のクライアントの一人に、Web&雑誌のライターをしている人がいます。
その人は子どもの頃から本が大好きだったといいます。学校の図書館からは毎日本を借りて帰り、時間があれば絵本や小説を読みふけって、不思議な本の世界に入り込んでいたそうです。
そうして培われた文字や物語、本への情熱が、今の仕事に結びついています。しかも年収は1千万円を超えているとか。もちろん、そこまでにやりたいことを自問しつつ、様々な職業を経験してきてもいるのです。
これは、子どもの頃から好きだったことや、今も“ワクワク”をしっかり見つめ、やりたいことへ向かっていく行動力が仕事につながった好例です。
(6)今まで、どんなことにお金や時間を費やした?
では、あなたが大事にしている物や、大切なひとときについて考えてみましょう。
また、「ついやってしまうこと」も思い浮かべて下さい。つい見てしまうテレビ番組などです。例えば、あなたは何を買うのが好きですか。どんな買い方をしますか。ネットショッピングは手軽なので、つい衝動買いをしたり、頻繁に購入してしまうこともあるでしょう。
スポーツやキャンプなど、アクティブに過ごすのが好きで、オフのひとときを大切に考えている人も少なくないはずです。
私たちには無意識的についやってしまう行動が多々あるものです。反対に、意識して積極的に取り組んでいる行動もあるでしょう。そうした様々なお金と時間の使い方に、あなたの得意が表れています。じっくり考えてみましょう。
(7)もし、3年後に死ぬとしたら、今日あなたは何をする?
人間は必ず死ぬ存在ですが、毎日死を意識して生きてはいませんよね。でも「明日死ぬ」としたら、どうするでしょう?
時間は有限ですが、「いつか来る運命としての死」では、残された時間という感覚は薄いものです。だから行動も密度の濃いものではないのでしょう。
しかし、近い未来に期限が決まっていると、ガゼン行動的になります。「締切が明日」「来週が試験」「今月で卒業」…。急にソワソワしてきますね。時限爆弾に例えると少し怖いですが、そうした時間制限ができることで、到達点までのプロセスから、今するべきことが見えてきます。
そこで敢えてこう考えてみることをおススメします。
「もし、3年後に死ぬとしたら、今日私は何をするだろう?」
やりたいことを見つけるための意識として、思いと行動を明確にするのはとても有効な手段といえるでしょう。
2.やりたくないことを書いてみる
逆転の発想は、柔軟なアイディアを生む重要なステップです。ここでは「自分がやりたくないこと」をはっきりさせて、反対のアプローチで「やりたいこと」を明確にしていきましょう。
同じく紙に書いていきます。
・削除しない
ルールはこれだけ。
仕事もプライベートも、できる・できないもこだわらず、やりたくないことをどんどん書いていきましょう。ひらめきが大切なので、勢いで書いてしまったことでも消してはいけません。
落ち着いたら、以下の質問も参考にして下さい。
(1)人生で絶対やりたくないことは?
やりたくないことにも、やはり優先順位があります。しかし人間とはわがままなもので、できればやりたくないことは、全部やりたくないのです。
ただし、嫌なこと一つひとつをやらずに済む道を探ることは、やりたいことができる道へときっとつながっています。
私にもサラリーマン時代がありました。満員電車が嫌いで、納得できないことに頭を下げるのが嫌で、会社に拘束される時間が苦痛でした。そして、やりたくないことをリストアップして、それらをやらないで済むように行動し、実際、やりたいことができる生活を手に入れました。
やりたいこともやりたくないことも、人によって違います。つまり、それぞれに個性的な感情や願望を持っているのです。
ならば、みんなが個性を発揮して、やりたいことを見つけ、自分らしく生きようとする行いが、やはり健全なのです。そうした誰にも縛られない、自由な感情を大切にしたいものです。
(2)人生でイライラした経験、つらかった思い出は?
日常で抱いた何気ない思いは、自分の才能と結びついている可能性があります。また、悲しい経験や苦い体験も、これからの自分を見つける手がかりの一つです。
・お店で店員のサービスや行動にイライラしたことがある人は、接客業に向いています。
・枯れた草花に心を痛めてしまう人は、植物や花を扱う仕事に素質が活かせます。
・本を読んで面白くないと感じたら、自分で素敵な作品が書けるかもしれません。
だって、自分ならもっとスムーズに(上手に)できるから―。そう思えることが才能なのです。
悲しい経験という点では、こんな話を思い出します。
私の友人に、太っていることでずっとイジメられてきた女性がいます。
私にはどうすることもできなかったのですが、彼女自身が一念発起して、半年で15キロのダイエットに成功しました。そうすることで、前向きな自分と自信を手に入れたようです。
人は抱えているコンプレックスを、打ち勝つ行動力と強い実践力に変えることで、大きく成長できるのです。そして、乗り越えた達成感は、別の困難に突き当たった時でも、果敢に挑んでいける強さとなるでしょう。
思い出したくないつらい記憶もあるでしょうが、成長のカギはここにも隠れていますので、ぜひ向き合ってみて下さい。
3.仕事に関することと、それ以外のことに分ける
さて、先ほどの「やりたいことリスト」には、仕事に関することとプライベートの内容が混ざったままの状態ですね。
では、紙を2枚用意して、それぞれ仕事とプライベートで書き分けて下さい。
今回は「やりたい仕事」を見つけることが目的なので、プライベートの紙はいったん置いておきます。ただし、公私は切り離せない存在なので、仕事を充実させるために、プライベートのリストも合わせて実践していきましょう。
4.優先順位をつける
改めて、書き上げた「仕事としてやりたいこと」を見てみましょう。具体的に検討できるように、まず優先順位をつけます。きちんと順番をつけるのが難しい場合は、次の3種類に分けます。
・できたらうれしいこと
・それほど強い思いではないこと
一応こんな基準があります。
1.趣味を活かしたい
ラーメンが大好きでラーメン屋を開いた、趣味の写真撮影の延長でカメラマンになったなど、趣味を仕事にするパターンです。
好きなことを職業にするのは、幸せなことでしょう。「趣味と仕事は別」と考える人には向きませんが、好きなことに向き合える環境には、多少の苦労があっても耐えられる魅力があり、やりがいは抜群に大きいといえます。
2.長所を活かしたい
人と話すのが得意なら接客業、文章を書くのが好きなら出版業界やマスコミ関係…と、自分の強みを生かすパターンです。
自己分析ができて長所を理解していることが必要ですが、“それをするのがまったく苦にならない”ような、得意分野がきっとあるはず。自分の良さを仕事に活かすという視点で検討してみて下さい。
3.資格を活かしたい
高校時代に合格した簿記検定や、夢を描いて取得した教員免許など、資格を活かすパターンです。
資格は人を客観的に判断できるスキルの代表格。意欲的に手にしたステイタスですから、希望する職種につけるチャンスは大いにあるでしょう。
4.憧れの職業に就きたい
小さい頃に憧れたパイロット、華やかに見えるファッション業界。一度は思い描いた憧れを目指すパターンです。
様々な要因で断念しようとして、でも諦めきれないとしたら、その思いには夢に挑めるだけのパワーが確実に含まれているといえます。
5.親や兄弟と同じ職業に就きたい
家がお店を経営していたり、代々医者をしているなど、家族と同じ職業に進むパターンです。
あるいは兄や姉が就いた職業にも、働く姿を間近で見ているだけに、関心をそそられるでしょう。仕事のアドバイスがもらえたりと、就くにあたって判断材料が多いのはいいですが、親と比べられるなどのプレッシャーに立ち向かう決意は必要です。
6.他に天職があるような気がする
ある職に就いても、「これは私のやりたい仕事ではない」と常に感じてしまうパターンです。
「いつか天職に出会うはず」と、“転職”を繰り返していたら笑うに笑えません。今の職が合っているか検証もできないし、自分に適した職に就いても、それに気づけないことも…。今ある状況を見定めることに取り組みましょう。
ここまで書いた上で敢えて言いたい。「まず稼ぐ方がいい」
1.いきなり好きなことで生きていくことはできない?
誰もが感じることですが、人生は経験を積みながら着実に歩んでいくのがベターです。何の努力もせずに成功した人はいないのですから。
地道に続けることで、初めて仕事の魅力がわかるのでしょうし、自分に向いてないと思う仕事が、いつしか天職になることもあります。
しかし、それらをはっきりさせるためとはいえ、長くは続けられない場合もあります。時間がないし、この先の可能性がなくなるかもしれないと考える人もいます。
時間をかけずに成功するなんて夢物語なのでしょうか。
もしかしたら、時間をかけることを面倒だと思い過ぎているのかもしれません。
「時間がかかる」という言葉通りの意味を嫌がっているだけかもしれません。
ここで考えていただきたいのは、「時間をかけること」そのものではなく、「何に時間をかけるのか」が大事なのだということです。
2.好きなことがお金になる“知られざる下積み”の重要性
好きなことでお金を稼ぐには、ある程度の時間はかかるものです。「ある程度の時間をかけるもの」というべきかもしれません。ここまで紹介してきた、やりたいことの探し方を実行するためにも、それなりの時間は必要ですよね?
そのために時間をかけることは、いわば「下積み」をすることなのです。
下積み…。この言葉を聞くと、「苦労の年月」というイメージが付きまとうかもしれません。
好きなことを始めるだけなら、すぐにでも取りかかれますが、下積みがあってこそ、深められ、長続きもするのです。
例えば、イチロー選手を思い浮かべて下さい。
下積みで自分の土台を作ってきたことで、いつまでも輝いていられるのです。
自分の土台を作りましょう。
でも、安心して下さい。血のにじむような訓練をするわけではないのです。まずは気の持ちようを変えてみましょう。好きなことをして生活していけるように、毎日の習慣を変えるのです。
(1)行動の習慣
(2)思考の習慣
例を挙げて考えてみましょう。
毎日ジョギングをすると決めます。新しい「行動の習慣」を始めるのです。
最初は意識が高いし、走るのはキツくても、新しいことを始めるのは新鮮なので続きます。しかし数か月もすると、これも日常のルーチンになり、モチベーションは次第に下がっていきます。
そんな状況でも頑張って続けることで、持続するという行為は達成でき、走ることも苦しくなくなるのです。
こうした一連の中で、「思考の習慣」を考えてみましょう。
ジョギングをしている最中に、自分の中の“悪魔”が顔を出します。
「こんなの続けることに意味はないよ」
「大変だからやめてしまおう」
そんなマイナスの感情に対して、“天使”が思考の習慣をリードしてくれます。
「せっかく始めたことをムダにしないことが大事」
「この努力が活きる時が必ず来る」
自分の土台を作る行動を、いかに続けられるか。
これこそ、やりたいことを仕事にするための、重要な時間のかけ方なのです。
3.やりたいことを見つけるために「まずは稼ぐ」
「やりたいことを見つける」―。そのためのプロセスを紹介してきました。確実にステップを踏んでいけるように、一つ、大事なことを念頭に置いて下さい。
それは、とりあえず一定の収入を得て、生活を安定させるべき、ということです。
理由は次の3つです。
○好きなことを、見つけるためには下積みが大切
○好きなことに、向かっていく毎日の生活費が必要
稼げなければ、好きなことも仕事にはなりません。やりたいことを探そうとしている、まさに今の生活が大変では、力も意欲もなくなってしまうでしょう。お金のなさは心の余裕を奪います。
・様々な仕事をしてみることで、生活費を稼ぎながら、やりたい仕事を模索できるのです。
・生活を安定させることで、やりたいことを見つける作業に専念できる時間が作れるのです。
一見、遠回りに見えるかもしれません。しかし、余裕もなく慌てた判断で進むほうが、かえって無理が生じて、ムダも多いでしょう。
土台を作って着実に目標を目指すなら、それは間違いなく確かな前進です。きっと足取りも軽やかになるでしょう。先に待っているのは「自分がやりたいこと」なのですから、歩みは軽快に、そして楽しく向かっていきたいですよね。
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